礼文島遺産ミュージアム

文字サイズ

先史
上泊3遺跡

特徴

上泊3遺跡は上泊地区の集落付近にある標高30m前後の段丘上にあります。 昭和59年に道路工事に伴う発掘調査が財団法人北海道埋蔵文化財センターによって行われました。 礼文島に最初に定住した縄文人の暮らしがわかる貴重な資料として、 特に学術的価値が高い637点の出土品が町の有形文化財に指定されています。

上泊3遺跡出土の土器

上泊3遺跡出土の土器

筒型の形や粘土ひもの貼り付け、ゆるやかな波状の口縁などが特徴の土器群です。 こうした特徴を持つ土器は、北海道では渡島半島方面(函館などがある本州に近い場所)を中心に分布するものです。 礼文島へやって来た縄文人の出身地を考える上で参考になるものです。

上泊3遺跡出土の石器

上泊3遺跡出土の石器

大きな石・礫を加工したものには、斧や錘(おもり)、皿や砥石などがあります。 小さな剥片(大きな石を割ってできるもの)を加工したものには、鏃(やじり)、銛先、匙(さじ)、掻器などがあります。 銛先や錘・掻器などは漁に関するもので、海を中心とした暮らしを物語るものです。