礼文島遺産ミュージアム

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古代
香深井6遺跡

特徴

香深井6遺跡は、東海岸中部の香深井地区のほぼ中央に位置する遺跡で、 平成7年に道路拡幅工事前の調査によって新たに発見された遺跡です。 北に香深井1遺跡、南に香深井5遺跡という2つの集落遺跡に挟まれた場所で、 オホーツク文化人の活動を考える上で重要な場所でもあります。

オホーツク文化期後期の土器・石器・骨角器

オホーツク文化期後期の土器・石器・骨角器

オホーツク文化後期の土器はほぼ深鉢形のみで、口縁付近の横線や刻み目などが特徴です。 また、銛頭や釣針、針入れやヘラなど多数の骨角器や、 礼文島には生息しない熊の骨を使った装飾品と考えられるもの見つかっています。

擦文文化期後期の土器・骨角器

擦文文化期後期の土器・骨角器

擦文土器の器形は、かめ形や深鉢形、坏形(高台が付くものもあり)があります。 器体は薄手で表面には刷毛状の道具でこすった跡があり、これが「擦文」の名前の由来です。 文様は、口縁部の細かな刻みや斜線・刻線などが特徴です。

擦文文化期後期の土器・骨角器

擦文文化期後期の骨角器

土器以外の遺物は決して多くはありませんが、海獣骨から作られた大型の銛頭、 鳥の骨からつくられた骨鏃や刺突具など、これまで島内では見つかっていない貴重な骨角器が出土しています。